猫のお気に入りの人形
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ウチで飼っていた猫は、普通にボールや猫じゃらしなどでも遊びますが、一番気に入っていた遊び道具はとある「人形」だったのです。
多分、死ぬまでずっと気に入ってたのではないかと思います。
その人形は私が生まれた頃から家にあるもので、ゲームの景品かなにかだったようです。
私は覚えていませんが、猫がウチに来た時に初めて飛びついて以来、ずっとその人形だけは飽きずに遊び続けていました。
その人形は特別何か特徴があるわけでもなく、可愛くもなく、ブサイクでもない、本当に特徴のない女の子の人形でした。
ウチではその人形は飾っているだけだったので、その人形は猫にあげることにしました。
と言うか、既にかなり気に入っていたようで、取り返すことも不可能だと思ったのだそうです。
時折、遊びすぎて腕がちぎれたり、どこかがほつれたりすることもあり、その度に母のもとに持って行っては直してもらうまでずっと母のそばを離れようとはしていませんでした。
母が「今は忙しい」と言うと、人形だけ置いてどこかに行っていました。
その後、母が人形を縫い直すと、どこからともなくやって来て人形をかっさらっていきました。
ただ、気に入っていても結構乱暴に扱っていたので、1ヶ月に1~2回は直してもらっていました。
一度だけ、簡単なほつれを私が直したこともありましたが、いつも最初に持っていくのは母のもとでした。
よほど人形が気に入っているのかと思い、クレーンゲームでゲットした人形を与えてみましたが、どうやらお気に召さない様子です。
その人形だけが特別なんだと思い知らされました。
なので、その人形が無くなると気づくと、あちこち走り回って探していました。
床に置いてあって邪魔だから片付けようとした時には猫に見つかってしまい、猫パンチを食らってしまいました。
もちろん、人形は強奪されましたが。
猫が老衰で死んでしまったときは、その人形も一緒に埋めてあげることにしました。
死んでしまう前、まだ動き回っていた頃までずっと人形と一緒にいたのを覚えています。
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