猫を捕まえるときにはいくつかの方法がありますが、その中の一つに猫の首を掴む方法があります。
こうすると、たいていの猫は大人しくなるものなのです。
普段はやんちゃをしている猫でも、首を掴まれている時にはやたらと大人しくしているということがあります。
人間にしてみれば自分の首を掴まれるのなんてあまり気分の良いものではありませんが、猫はどうして首を掴むと大人しくなるのでしょうか。
皆さんは、猫の親子が一緒にいるところを見たことがあるでしょうか。
まだ自分ではまともに歩けない子猫を親猫が運ぶ時には、子猫の首を咥える形で親猫が運んでいる姿を見かけると思います。
私が最初にそれを認識したのは小学校1年生の国語の教科書の挿絵でした。
まるで親猫が子猫に噛み付いているような姿に衝撃を覚えましたが、実は咥えているだけで、子猫は痛みを覚えていないことを知りました。
実際にその光景を見たのは小学校高学年に入ってからです。
猫は大人になってもその時の気持ちを忘れていないようで、首を捕まれるとその時の気持ちを思い出して安心しているのだそうです。
脳への働きかけもあるようですが、猫にとっては子猫の時の母猫のことを思い出しているようで安心しているのですね。
興奮して暴れていた猫が首を掴まれるだけでおとなしくしているのを見たときにはさすがに驚きました。
まるで先程までの光景が嘘のようでしたから。
ただ、頻繁に猫の首を掴んで持ち上げるのは猫にとっては実は良くないのです。
大人になればなほどに猫の体重は重くなりますので、首を掴んで持ち上げると首の皮膚などに猫の体重のほとんどがかかってしまいます。
その結果、首のあたりの血管を傷つけることになってしまうので、猫の健康を考えれば首を掴んで持ち上げるのはよくありません。
ただ、首を掴むだけなら猫をリラックスさせるのに効果的ですから、持ち上げるのだけに注意すれば問題ないでしょう。
時には普段は見せないような安らいだ顔を見られるかもしれませんよ。